移動平均線ネタが続いています(汗
ですが、移動平均線に対する考察はテクニカルを利用したチャート分析をする際にはとても重要な事だと思っていますので、思いのままに書いていきたいなと。
3つの移動平均線
移動平均線のパラメーターは一般的に短期・中期・長期を設定して3種類用意すると良いとされています。
オーソドックスな例ですと、
10・20・50・100・200・240・300
これらの数値を3つ利用して短期・中期・長期と区分けして使うことが多いようです。
そして、各期間の移動平均線をチャートに表示させて、それぞれの移動平均線に役割を持たせトレードをしていくのが一般的です。
尚、様々な種類の移動平均線を利用してトレードを行う手法で最もメジャーなのがGMMAチャートです
※GMMAチャートをMT4ではなくLION FXで表示してみた
※GMMAチャートで状況判断
短期の移動平均線
これらの移動平均線をチャートに表示させると、そのほとんどのケースで短期の移動平均線をエントリーの判断に使っており、中期もしくは長期の移動平均線はエントリーの方向性の判別に使うことが多くなります。
例えば、100SMAよりも上に短期25SMAがあったら、ロングのみを狙い、25SMAの上にローソク足が推移し始めたらロングでエントリー、といった具合。
つまり、長期の移動平均線は買い・売りのどちらを使うのか?を判断するだけに使う事が多いのです。
よって、どうしても短期の移動平均線にばかり意識が集中するというケースも多くなります。
長期移動平均線に注目スべき
しかし、最も注目スべきなのは長期の移動平均線であり、長期の移動平均線をどのように使うかがトレードを有利に行うカギになることも多々あります。
例えば、240SMA。
コチラをご覧ください。
240SMAを日足で表示させてみました。
240SMAは使っている人が多いと言われている移動平均線です。
FXの年間の営業日を240日とするケースが多いので、240SMAを長期の移動平均線として使う人も多いと言われています。
仮にこの240SMAをどのように使うのか?
・240SMAの上か下かでロング寄りショート寄りを判別する
・240SMAをサポート&レジスタンスとして使う
・240SMAの乖離を利用する
・240SMAに近づく値動きを利用する
といった使い方が浮かびます。
買い・売りの判断
240SMAを長期移動平均線と設定し、買い・売りの判断をする方法がこちらです。
これはとてもシンプルですね。上なら買いで下なら売りです。
ただし、この使い方は大きなデメリットがありまして、240SMAに戻る値動きの最中は買い・売りが逆行してしまうという点です。
例えば、240SMAから大きく乖離した状態から240SMAに近づく値動きになっているから短期的に見れば下落になっているが、240SMAより上で推移してるからロングのみのエントリーというルールだから、ロングしかエントリーできない、といった具合になってしまうわけです。
こういうデメリットもありますので、柔軟な対応が必要になります。
サポレジ
サポート&レジスタンスとして使う場合は240SMAをサポート&レジスタンスとして位置づけて、240SMAをブレイクしたかしないか?サポートされるかどうか?抵抗になっているかどうか?をチェックする使い方になります。
ただし、240SMAといった長期の移動平均線の場合、高値安値などと比べてサポレジとなる回数が少ないので日々のトレードとしては使いにくいのも現実ですね。
乖離を利用する
私個人的には、乖離という考え方を利用するのが最も効果的な使い方ではないかと思います。
乖離については過去にこんな記事を買いてます
※乖離を利用したトレード手法とは?
価格は一定のレベルに戻るという特性があるというのが一般的な考え方です。
それを利用したのがボリンジャーバンドなどのバンド系テクニカルですね。
軸となる移動平均線を一つ設定し中心とします。その移動平均線から価格が離れたとしても、いずれ中心値に戻ってくるという考え方がバンド系テクニカルにはあります。
ですので、±2σ・±3σにタッチした所で逆張りをして、中央値である移動平均線に近づくのを待つという戦略があるのです。
これと似たような考え方が乖離です。
中央値から離れた値はいずれ中央値(平均値)に戻るという考え方で、その考え方のもと乖離率という値を利用してトレードも行えるわけです。
この乖離の考え方を長期移動平均線に当てはめて考えて行くと、トレードの戦略を練ることが可能です。
240SMAを例として上げた場合、240SMA中央値として乖離の考え方を取り入れて、240SMAにいずれ近づくであろうという考えができるので、240SMAから大きく離れていても、どこかのタイミングで240SMAに戻るであろうと考えることができます。
仮に現在値が240SMAから上方向に離れていたとします。
しかし、いずれ240SMAに近づくであろうと考えられるので、どこかの価格帯が天井圏となり、240SMAに向かって下落する値動きが発生してもおかしくないと考えられるのです。
こうやって長期の移動平均線をトレードの戦略を練るときに取り入れることで、上昇中の下落を取りに行けたり、下落からの反発を取りに行けたりします。
長期移動平均線を使おう
今回のポイントは長期移動平均線で乖離を利用するということです。
移動平均線と乖離の考え方は短期の移動平均線でももちろん機能しますが、戦略を練るという部分においては、長期のほうがやりやすいと思います。
移動平均線は奥が深いです。
しかし、ドツボにはまるのも移動平均線だったりします。
移動平均線を使うのであれば、長期の移動平均線を利用して乖離の考え方を取り入れてみることから始めるのも良いかもしれませんね。