乖離率については過去にもたくさん書いてきました。
【参考記事】
・移動平均乖離率の特徴を逆手に取る
・乖離率の基準となる移動平均線
・乖離を利用したトレード手法とは?
など、上記以外にも乖離率について書いています。
乖離率は非常に多くのトレーダーが使っているテクニカルですし、株においてはスクリーニングの中に乖離率が入っているくらい、とても機能する指標として知られていますね。
たしか、株で有名になった某トレーダーも乖離率を使っているそうです。
さて、今回はその乖離率についてと、乖離率を使ったトレードについてです。
乖離率とは
まずは乖離率についてのおさらいと確認です。
乖離率は、特定の移動平均線から現在価格がどのくらい乖離しているかを表す数値となります。
移動平均線の種類は問わず、基本的にはどんな移動平均線でも乖離率を当てはめることは可能です。
例えば、移動平均線をSMAからEMAにしても良いですし、移動平均線のパラメーターも10などの短い期間の移動平均線でもよいですし、100などの少し大きめの数値でも構いません。
その特定の移動平均線からどの程度乖離しているかどうかを表すのが乖離率となります。
乖離率は%で表されます。
使う移動平均線のパラメーターによって乖離率の%が多少変わってくるのですが、0.1〜0.5あたりの数値を利用することが多くなります。
乖離率をチャートに表示
MT4ではデフォルトでは入っていないので別途インストールする必要があります。MT4にこだわらなければ、FX業者の多機能なチャートに搭載されているのでそちらを使うと良いでしょう。
ちなみに私は乖離率が搭載されているFX業者のチャートと、MT4でも表示し併用しています。どちらかというとFX業者が提供してるチャートのほうが見やすい印象があります。
FX業者のチャートですと、外為どっとコムのGAチャートがおすすめです。
※チャートは外為どっとコムのチャート
複数画面にできるので、各時間足の乖離率が見れてとても良いです。
MT4でこれをやってしまうと、画面を占領してしまうので、FX業者のチャートで行ったほうが良いです。
乖離率を使ったトレード手法
乖離率を使ったトレード手法で大事なのは
・どの時間足を使うか?
・移動平均線のパラメーター
・どの乖離率を使うかです。
の3つになります。
スキャルでもデイトレでもスイングでも、この3つを設定するところから始めるのが重要となります。
ただ、私が乖離率を使っていて思ったのが、常に日足の乖離率についてはチェックすべきだということです。
スキャルだろうが、デイトレだろうが、スイングだろうが、日足の乖離率は常にチェックし、その乖離率を見ながら、他の時間足の乖離率をチェックするのがベストだなと思っています。
簡単流れとしては、日足の乖離率を見て、戦略をイメージして、短期の時間足でトレードするといった感じです。
とにかく、日足の乖離率が最重要だと思っています。
日足の乖離率の設定
では、日足の乖離率はどのように設定するのがよいのか?
これはやはり最も多くの人が見ているであろう日足の移動平均線を使うことを、まずは行いましょう。
日足で使っている移動平均線で多いと言われているのが、
25日移動平均線(SMA)
200日移動平均線(SMA)
と、
20EMA
だと言われています。
今回は20EMAを置いておいて、25日移動平均線と200日移動平均線を使います。なぜなら、こちらは最もポピュラーな移動平均線だからです。
乖離率の設定はとても簡単でして、25日移動平均線(25SMA)と200日移動平均線(200SMA)を日足に表示するだけです。
※チャートは外為どっとコムのチャート
ポイントはどの%を使うか?です。
25日移動平均線の乖離率の場合、2〜3%を一つの目安とすると良いと思います。乖離が±2%に達したら何かしらのACTIONを取るという形です。±2%あたりが最も機能しやすいと感じています。
200日移動平均線の乖離率の場合、5〜8%を目安にすると良いでしょう。
もちろんですが、大きなトレンドや突発的な大きな値動きがあった場合は、数値は増えていきます。そのあたりは注意が必要です。
乖離率の具体的な使い方
では具体的な使い方の説明です。
今回は日足の25SMAと200SMAの乖離率なので、スキャル的な使い方というよりは、どういった戦略を持つか?という使い方になります。
例えば、日足25SMAの乖離率が+2%に達したとします。
この場合に考えられるのが、短期的な天井圏と捉えることができます。
スキャル&デイトレ的な考えとしては、普段使っている時間足でにおいて、ロングで入る場合は「もしかしたら買ってすぐに下落する可能性がある」と考えなければいけません。よって、利を追いかけずに少ない利益でもすぐに利益を確定させる事が重要です。それと同時に、損切りは浅めにしておくことが安全でしょう。
ただし、2%を超えたあたりに、重要な価格帯のブレイクポイントがあったら話は別。もし重要な価格帯があって、それをブレイク・アウトしたら、2%でとどまらずに、3%あたりまでの乖離につながる上昇トレンドが発生するかもしれません。
ですので、2%に達したら、ブレイクポイントがあるかないか?それをブレイクしたかどうか?をチェックすべきです。
25SMAの乖離率が2%に達している場合、短期的な天井圏と考えられるので、逆張りのショートが機能する可能性が高いと考えます。
よって、何かしらのテクニカルを利用して、上昇したところを売るといった感じでトレードができます。
この場合に注意したいのは、乖離が2%でとどまらずに3%4%まで伸びていってしまうという点です。
つまり、大きなトレンドが発生したと考えられます。このような状況に陥った場合、一つの対応策としてナンピンが考えられます。
例えば、2%でショートをしたけど、3%まで乖離が進み上昇してしまったとしたら、3%で再びショートをします。
で、2.5%くらいの乖離に戻ったらおそらくは損失がプラスマイナスゼロになるので、そういった形で損失を限りなくゼロに近づけるという対策です。
ただし、これは3%で踏みとどまった場合にだけ使えますが、仮に4%5%となっていったら、その%でそれぞれショートをしなくてはなりません。仮にショートができるだけの資金力があったとしても、損失をプラマイゼロにするまでの日数は結構な日数になってしまいます。
ですので、できればナンピンは2つまでにして、できるだで早めに損切りしたほうがよいでしょう。
ただ、こちらの逆張りのケースのほうが、どちらかというと利益につながることが多いです。
乖離率の本来の使い方というのは、行き過ぎた価格に対する逆張りなので、この逆張りのほうがある意味では正しい使い方なのです。
25SMAの乖離率は、所定の%に達したら、短期的な天井&底担ったと考えて、短期の時間足によるトレードを行うといったものでした。
トレードは、ブレイクポイントがあったら、ブレイクアウトしたら上昇が発生すると考えてブレイクを狙うのと、逆張りを行うというものでした。
至ってシンプルです。
本来の使い方としては逆張りなので、逆張り狙いを行ったほうが利は伸ばせるのと、スキャル的には逆張りのほうが適していると思われます。
200SMAの乖離率の使い方
さて、200SMAの乖離ですが、スキャルやデイトレの場合は日々のトレードには殆ど使うことはなく、どちらかというと、分析用として使うことになるでしょう。
注目したいのは±10%付近です。
このレベルに達すると、反発&反落の可能性が増えてきます。
ですので、このレベルに達するかどうかをチェックし、達していたら反落&反発があると考えて良いでしょう。
乖離率のまとめ
今回は日足における、25SMAと200SMAの乖離率の使い方とトレード方法でした。
日足における乖離率なので、スキャルやデイトレですとフィルタリング的な使い方になるのが一般的です。がしかし、日足で多くの人がチェックしてるであろうSMAの乖離を見ておくのは、非常に重要です。
無駄なトレードをなくすためには、こういった情報を得ておくことがポイントになるのではないかと思います。
乖離率は基本的には逆張りで使いますので、どういった所で逆張りで入る人が多いのか?を乖離率を理解することで把握できると思います。
もし何かの参考になれば幸いです。
乖離率が見やすいチャート
ちなみに、乖離率が見やすいチャートを提供してるのが外為どっとコムのG.comチャートです。
このチャートは6画面に分割することもできたりするので、とても重宝しています。
連動という機能があるので、その機能を使えば、6つの通貨ペアを表示させておいて、全てのチャートの時間足を一回の操作で、同時に、1分足から5分足に変更するということも可能です。
又、6つのチャートを一つの通貨ペアで表示させておいて、6つの時間足を設定しておけば、連動機能を使って一気に通貨ペアを変えることも可能です。
同時にチャートをチェックしてる人には必須ではないかと思います。
是非使ってみてください。もちろん外為どっとコムに口座を持っていれば無料で使えます。