RCIはオシレーターの中でも機能しやすいと言われているテクニカルです。
比較対象としてはRSI・CCI・ストキャスティクスが対象になりますが、RCIのほうが人気があるテクニカルです。
今回はRCIの使い方と各トレード手法に最適なパラメーター設定値などを自分の体験談・経験も踏まえつつまとめていきたいと思います。
RCIとは?
まずはRCIの詳細をおさらいしていきましょう。
RCIとは、テクニカルの一種でオシレーターとして認識されます。RCIは”Rank Correlation Index”の頭文字を短縮してRCIと呼ばれるようになりました。
RCI(Rank Correlation Index)を日本語に訳してみると、順位相関指数という言葉になります。
相関指数という表現にあるように、RCIは価格だけを計算に入れて表示するのではなく、時間と価格を計算に入れて順位をつけ、時間と価格に相関関係があるかどうかを表示するものになります。
通常のテクニカルは時間という概念を入れずに価格に対して重きを置いていますが、RCIは時間と価格の両方に重きをおいているのが特徴です。
RCIは時間と価格を計算に入れて順位をつけて、相関関係を-100%〜+100%の間で指数化ており、それをラインとして表示しています。
これがRCIの計算式等の中身です。理解できたでしょうか?
RCIの基本的な使い方
RCIの基本的な使い方としては、FXだとレート(価格)が買われすぎなのか?売られすぎなのか?を判断します。これはオシレーター全般に言えることですが、RCIもオシレーターなので基本的には同じです。
RCIは+100%〜-100%を上下に動くテクニカルですが、頻繁に使われる数値としては+80以上・-80%以下を主に使います。場合によっては+90%以上と-90%以下を使うこともありますが、一般的には+80%以上と-80%以下が多く使われます。
使い方としては、+80%以上にRCIのラインがあると買われすぎ・-80%以下にRCIのラインがあると売られすぎと判断します。
RCIのクロス
もう一つの使い方がクロスです。
RCIは1本で使うことよりも2本・3本で使うことがほとんどです。RCIを使ったトレード手法においては2本・3本使うケースがほとんどで1本だけ使うトレード手法は少ないです(ただし、プロトリFXのようにサポートとしてRCIを使う場合は1本のケースもある)。
RCIのクロスを使う場合は、長期のパラメーターを設定したRCIと短期のパラメーターを設定したRCIを用意するのが一般的で、3本使うときは中期のパラメーターを設定したRCIも用意します。
RCIの0ライン
もう一つの使い方としては、±0を利用することがあり、0より上のRCIのラインがあると上昇傾向・0より下にRCIのラインがあると下落傾向という判断も可能です。
ただしこの使い方は長期的なパラメーターを入れた時に使うことが多く、短期的なパラメーターを入れたときにはそれほど利用しない傾向にあります。
RCIのおすすめパラメーター設定
ここからはRCIのパラメーター設定について解説していきます。
RCIで最も機能すると感がているパラメーターが、短期9 中期26 長期 52です。レベルは+80%と-80%を利用します。
9・26・52というパラメーターは一目均衡表で使われているパラメーターで、あらゆるテクニカルに使われている数値でもあるので、私は9・26・52のパラメーターを推奨していますし、私自身も使っています。
ちなみに、一目均衡表には基本数字という概念がありまして、値動きのサイクルなどを基本数字で判断するという考えです。1つのサイクルは9期間で終わり、2つ目のサイクルは26期間で終了し、52期間ですべてのサイクルが終了するという考え方です。この考え方はRCIだけではなくテクニカルのパラメーターを設定する時に役立つので覚えておきましょう。
一目均衡表の基本数字に関して参考になる書籍が、参考になるのは一目均衡表ベーシックマスターブックです。3000円以上する高価な書籍ですが、読む価値はあります。
話を戻しますと、RCIのおすすめパラメーターは短期9・中期26・長期52です。
RCIを使ったトレードの具体例
RCIの使い方を先程説明しましたが、まとめると
±80%を買われすぎ・売られすぎと判断する使い方
0ラインを基準とした使い方
短期戦と中期線のクロス
短期戦と長期線のクロス
中期線と長期線のクロス
です。
それぞれメリットデメリットはありますが、自分にあった使い方をしていくべきだと考えます。
3本のRCIのクロスを使った具体例
こちらは3本のRCIのクロスを利用したエントリーの事例です。
この事例は、各ラインのクロスでエントリーをした場合の例です。パラメーターは短期9・中期26・長期52を設定していますので、9・26・52のすべてのラインがクロスしたタイミングでエントリーした事例です。-80%以下からのクロスでしたので売られすぎと判断し、上昇のシグナルとしてRCIを利用。結果、価格が上昇しプラストレードになった事例です。
ただし、この条件がそろう時は決して多くありません。それがデメリットです。
2本のRCIのクロスを使った事例
先程は3本のRCIのクロスを利用した具体例でしたが、こちらは2本のRCIのクロスを利用した事例です。
こちらはRCI9とRCI52のクロスを利用したトレードの事例です。9と52のクロスだけを見ていてもこれだけのトレードが可能になります。
ただし短期9のRCIが±80に到達せずにクロスした場合は、エントリーしてすぐに反対方向に動くという状況にもなるので気をつけたたいところですね。
このチャートで最も利益が多くなりそうな箇所は、左から3番目の買いと右から3番目の売りですね。ある程度のボラがあるので取りやすいとは思いますが、こういった箇所に遭遇したらラキーだと思います。
こうやって簡単に見ただけでも、RCIのクロスもトレードに使えそうに思えると同時に、RCI1つとても使い方が色々あるんだなと感じるかと思います。
RCIの0ラインを使った事例
次はRCIを1本使い0ラインを使った手法の事例です。
上記のチャートはRCI52を利用しています。中央の白いラインが0ラインです。
長期52のRCIが0ラインより上で推移してる間は上昇トレンドが継続中と判断し、下落トレンドの場合は、長期52と設定したRCIがラインよりも下で推移してる間は下落トレンドが継続中と判断するパターンとして考えます。
尚、0ラインを利用した判断の場合、9や26などの短期と中期のRCIを利用するのではなく、長期のRCIを使うのが基本です。
上記チャートで矢印で記した箇所がシグナルになりますが、これだけを見ると特別優位性を感じません。0ラインを利用したRCIの使い方はどちらかというとトレードシグナルとして使うのではなく、現在の状況を把握するために使ったほうが良いと考えられます。
仮に0ラインを利用したケースでトレードをし利益を上げていくのであれば、長期線は0ラインを使い現在の状況が上昇傾向なのか下落傾向なのかを把握し、短期線と中期線、もしくは短期戦のみでエントリーを試みるといった使い方が効果的だと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
RCIの基本的な使い方から、その他の使い方を事例を踏まえてまとめてみました。
RCIはとても機能しやすいオシレーターではありますが、どの使い方をするかを決めたうえで利用していくことが必要だと考えられます。
RCIを是非使ってみてください。
以下参考記事
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RCIは最強のオシレーター?RSI・CCI・ストキャスティクスと比較してみた
先日の記事でも書いたように、プロトリFX、ブラックAIストラテジーなどの勝てることで有名なシグナルや、海外のフォーラム等で人気があるトレード手法やシグナルにはRCIが使われていることが多いです。 たし ...
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